趙雲は未だ追撃されていた。そこへ、張飛が助けに来た。張飛はたった1人で吼えたのだが、その声は大軍を萎縮させてしまった。また、曹操は以前関羽から張飛の武勇を聞いていたため、むやみには打って出ることができない。ようやく曹操軍の追手を食い 止めることができた。
趙雲は劉備のもとに無事に阿斗を送り届けた。しかし、曹操軍の追手がまたも襲いかかってくる。劉備軍は決死の防衛をしており、一歩も譲らない。諸葛亮の計略を慮り、曹操はついに退却を余儀なくされた。ようやく一息ついた劉備のもとに、劉?(りゅうき)が現れ、江夏への避難を勧めた。曹操は呉の孫権と劉備が同盟を結ぶことを恐れ、先に孫権と同盟を結び、まずは劉備を打つ決意を固める。そして、百万の軍勢を率いて劉備が逃げ込んだ江夏へと向かった。
しかし諸葛亮は悲観的ではない。孫権と同盟を結び、共に曹操と戦うつもりである。孫権からの使者魯粛(ろしゅく)をあしらい、自らは孫権を説得しに呉へ赴いた。呉の孫権は混乱していた。曹操と劉備を天秤にかけ、自国の安泰を計っている。そこへ魯粛が現れて、諸葛亮を伴ってきたことを告げ、孫権との面会を説得した。
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