自分の謀略に気付かれた統(ほうとう)は、徐庶(じょしょ)を殺そうとした。しかし、徐庶は曹操軍を抜けたいという。安心した統は曹操軍を抜け出す策を与え去って行った。曹操軍で西涼にいる馬騰(ばとう)が反乱を起こしたという噂が流れた。徐庶は西涼の守りを願い出て、曹操は了承した。実は徐庶は自ら噂を流し、曹操軍を抜け出すことに成功したのだった。
曹操水軍では統が授けた軍船連結の策がついに完成し、曹操は大満足している。参謀の程(ていいく)は火攻めを心配していたが、曹操は立秋過ぎのこの時期に自軍に不利な東南の風が吹くはずが無いと高をくくっていた。連結軍船の上で盛大な酒宴を催し上機嫌の曹操であった。
最強武将伝 三国演義