王允と李粛の計画は順調に進む。呂布を虜にした貂蝉は、董卓をも惑わす。王允が設けた接待の席で、董卓は貂蝉を見初める。気に入ったのであればと王允は貂蝉を董卓に差し出した。 曹操軍に勝利をして帰ってきた呂布は、王允から呂布との婚儀をあげる準備をさせるため、董卓が貂蝉を連れ帰ったと告げられる。急いで董卓邸に貂蝉を迎えに行ったが、そこで待ち受けていたのは貂蝉が董卓に奪われたという事実。 愕然とする呂布だが、貂蝉を諦めきれない。貂蝉もまた、自分は無理やり董卓に奪われたと告げ、今でも呂布を慕っているような素振りの芝居をした。 貂蝉を奪われた悲しみから次第に董卓へ対し憎悪を募らせる呂布の心を、王允と李粛が巧みに操り、ついに董卓抹殺を決意させるのだった。 何も知らない董卓に、突然帝位譲渡の話が舞い込んだ。罠だとは知らず喜び勇んで王宮に向かうが、兵士に囲まれる董卓。何事かと不審に思う董卓の前に王允が現れ、董卓の逮捕を命ずる。助けを叫ぶ董卓の後ろからは、呂布が董卓討伐の詔を読み上げ、一閃の下に董卓を切り捨ててしまった。 呂布は貂蝉を迎えに行くが、既に彼女の姿はなかった。
最強武将伝 三国演義