アンチャンが独房に入れられて十日あまり。食事を与えられず、ぐったりと動かない彼の様子を見て、石原は笑顔を浮かべる。しかし、スッポンの励ましに生気を取り戻していたアンチャンは「あと六日…。」と呟き石原を睨む。生気が宿るその目に驚嘆する石原。一方、入院していたマリオのところには熊谷が訪れ、アンチャンが置かれている状況を話していた。これからは石原の目を盗んで自分が食事を届けること、そして、病院にいたのではマリオも佐々木から危害を加えられてしまうと考え、翌日に退院させることを約束する。
深夜、こっそり食事を届けに来た熊谷が扉を開けると、格子窓からホースが引き込まれ、房内は水浸しになっていた。石原は、依然死にそうにないアンチャンのことを佐々木に相談し、水をかけ続けて殺そうとしていたのだ!12月の気候の中、水をかけられ続けているアンチャンはガタガタと震える。急いで水を止めようとする熊谷だったが、その背後には石原が邪悪な笑みを浮かべて立っていた…。
RAINBOW 二舎六房の七人